近年、多くの調査・研究から、口腔の健康状態は全身の健康状態と密接な関連があることがわかってきました。特に歯周病は、糖尿病、脳卒中など、全身の病気の発症・悪化に影響を及ぼすことが明らかになっています。また、老化に伴う口腔機能の衰えが、フレイル(虚弱)進行の前兆となることが指摘されており、口腔の健康づくりは全身の健康づくりに欠かせません。
本書では、地方公共団体で働く職員の一人ひとりが自身の口腔の健康状態に関心を持ち、口腔ケアに積極的に取り組めるよう、口腔と全身の健康状態の関係や正しい口腔ケアの方法をわかりやすく解説しています。
監修:日本歯科大学生命歯学部 歯周病学講座 教授
沼部 幸博
〇歯と口のトラブルは全身の健康に影響
〇あなたの歯や口は大丈夫?
〇プラークが歯周病やむし歯の原因
〇歯周病は口のなかだけの病気ではない!
〇歯周病が影響しているさまざまな病気
糖尿病
心臓病・脳卒中(動脈硬化)
誤嚥性肺炎
認知症
感染症
肥満
肝臓病
骨粗しょう症
早産・低体重児出産
〇ケアの目的はプラークの除去
〇正しい歯磨き(ブラッシング)をマスターしよう
〇すき間のプラークも見逃さず除去しよう
〇歯と口にいい生活習慣を身につけよう
〇定期的に歯科健診を受けよう
〇働く世代の歯と口の問題とケアのポイント
〇オーラルフレイルについて知っておこう
〇噛む力、飲み込む力をきたえよう
2021年9月
B5 29頁 4色刷り